Web制作フリーランスとして活動していると、制作会社と提携してコーディング案件を行うような”下請け”だけではなく、
”直案件”などでダイレクトにお客さんにヒアリングをする機会が多くなります。
しかしこのヒアリング、苦手が人がとても多い!!
下請け案件では既に要件定義などのお膳立てが全て終わっています。
しかし、エンド直案件などで「自分で一からサイトを構築する場合」は、ヒアリングからスタートしなければならないのです。
例えば皆さん、知り合いから運良くWebサイトリニューアルの相談をもらえたとして、まず何をすべきですか?
うちの美容院のサイトのリニューアルお願いしたいんだけど、相談できる?
はい!まずはヒアリングしますね!
(てかヒアリングって何聞けばいいんだ?サーバーとドメインってどっちが取得するべきか確認とか?あれ、リニューアルってことは、サイトのロゴとか画像って貰えるのかな、いや店舗写真はちゃんとカメラマン手配しないとダメか…?)
などとてんやわんやになってしまいます。
そこで今回は「Web制作のヒアリング項目を、実際に私が案件で使っている雛形を元に解説」していきます!
今回の記事を見てもらうことで、Web制作のヒアリング項目についてはほとんど理解することができるので、是非最後までご覧ください!!
他の記事と違い、Web制作フリーランスや副業の方向けに特化しているのがこの記事の強みです。
この記事を書いたのは
しょーご(@samurabrass)
当ブログ「しょーごログ」の運営者。2018年からWeb制作・フロントエンドエンジニアとして主にWordPressでのサイト制作やシステム開発のフロントエンドを担当。同時にブログとYouTubeで情報発信を行っている。駆け出しエンジニアのコーディング課題添削も行い、スクール講師を4年以上している経験を活かした分かりやすい記事制作を心がけている。
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復習:Web制作でヒアリングを行うのはどういう案件?

Web制作フリーランスは、毎回自分でヒアリングを行うわけではありません。
例えばWeb制作会社とコーディングの仕事を行う場合は、ヒアリングは既に制作会社が終えています。
なので、コーダーであれば
- コーディング、システム入れ込み
- テスト→最終確認
のみを行えば良いのです。

しかし例えば、自分で直接お客さんから案件を受注した場合(直案件)は、上図の工数のほぼ全てを自分で行うことになるのです。
だから、もちろんヒアリングも自分で行う必要がありますよ。
- 知り合いの塾経営者からのホームページ制作の相談
- 営業パートナーが獲得してきた案件
- 新規サービスのLPをデザインから作成してほしいという相談
Web制作ヒアリングシートの雛形テンプレはこちら

いきなりですが、Web制作で私が使っているヒアリングシートのテンプレートを配布します。
Googleフォームの形式になっています(長いです)
ただ、これだけ見ても使い方がよく分からないと思うので、使い方を解説します。
ヒアリング項目の解説
ここからヒアリングシートの各項目を解説します。
ヒアリング項目を大別すると7つに絞れます。
- 依頼の背景
- 依頼主と業界の状況把握
- サイトの目的と必要な機能
- デザインの方針
- 素材の確認
- サーバー・ドメイン・MEOなど制作以外について
- 予算やスケジュールについて
❶依頼の背景

依頼の背景を聞いていきます。これを聞くことによって、案件の概要がつかみやすいです。
❷依頼主と業界の状況把握

自分が相手の企業や業界について理解するのは、Webデザインや直案件では必須です。
- その業態、業界特有のしきたり、特徴
- コンバージョンさせるものはなにか
- 各社どんなサービスを売りにしているのか
- 自社にしかない、差別化できる優位性
- 経営者が押し出したい理念
ビジネスで売上を上げるには、これらをサイトに盛り込む必要があり、それにはビジネス理解が不可欠です。
デザインの雰囲気やコピーライティングにも影響してきます。
例えば私は接骨院の案件が来たときは、地域の競合接骨院を調べ尽くし、Webデザイン凡例も見まくり、どういった導線がよく使われるか、どんなサービス、キャンペーンを各院展開しているかも見まくりました。
❸サイトの目的と必要な機能

Webサイトに求められている役割は何かを明確にしておく必要があります。
多くの場合、Webサイトの役割として「売上増加」をゴールになると思いますが、もっと言語化すると、それは「予約数の増加」なのか、「ブランディングを高めて、SNSから流入したユーザーをファンにするためのサイトなのか」で、作り方も変わってきます。
また、必要な機能も聞いておきたいです。
予約システムが必要なら、外部サービスの導入を検討する必要があり追加コストがかかる可能性もありますし(RESERVA(レゼルバ)など)
インスタをメインに更新していてフィードを出したいなら、SNS埋め込みも必要です。
商品を販売したいなら、Shopify を部分的にWordPressサイトに組み込むShopifyスタータープランを検討する必要があるかもしれません。
❹デザインの方針

デザインは顧客の期待値が見えにくい部分なので、綿密に聞いていきます。
まず参考サイトがあれば提出してもらい、期待値を把握します。
また、ターゲット層や与えたい印象でデザインの方向性が決まってきます。

もしデザイン作成をデザイナーさんにお願いする場合は、このへんの情報をきちんと共有しておきましょう!
❺素材の確認

Webサイト制作で忘れがちなのが「素材をどうするか問題」です。
元サイトの素材を流用する場合はいいですが、大抵は写真の取り直しなどが発生すると思います。
もしちゃんとした写真を取るのであればカメラマンを手配すべきですし、先方が写真を用意してくれそうであれば、それで問題ありません。
サイト内文章については、ワイヤーフレームでひな形だけ作って、サンプルテキストにしている部分の文章をクライアントに考えてもらう形式が、個人的によくやる手法です。
❻サーバー・ドメイン・MEOなど制作以外について

サーバーやドメインは、基本的にクライアントに契約してもらうことをおすすめします。
その後のサーバー・ドメインの連携設定に関しては、こちらで巻き取って代理設定することが、実際には多いかもしれません。
また、MEOについての項目がありますが、こちらは手伝ってあげると喜ばれやすいです。
最近はMEOは売上に直結するので、できるようになって損はありません。その際は、MEO費用を別途設定しておくといいです。
というか最近は、MEOで成果出てから誘導先のホームページを整備するのが新しい流れみたいですね。かなり受注率高いとか。
❼予算やスケジュールについて

予算やスケジュール(納期)を把握するのもとても大事です。
とても高い要求なのに、5万が予算などは個人相手だとよくあります。
お互いの期待値が異なっていると不幸なことになるので、仕様や先方期待値に対して費用があっていなかったら、契約に入る前にかならず話し合いをしましょう。
聞きにくいことかもしれませんが、絶対に確認したい項目です。
ヒアリングシートは一緒に埋めていくのがおすすめ!!

二人三脚じゃない案件は失敗しやすい
このヒアリングシートって、相手が埋められるんですかね?IT知識ないと、そもそも無理な気がしており…
是非オンラインでもいいので、話を聞きながら、一緒に埋めることをしましょう!!
ヒアリングシートをクライアントだけで埋めていくのは至難の技です。
「回答しておいてくださいね〜」と投げてしまうのはよくある失敗例。
Webサイトはクライアントと制作者が一緒に作り上げるもの
この認識を、制作者がクライアントと共有して、手伝っていただくのが一番大切な考えです。
お互い丸投げせず、「一緒に作り上げるもの」という自分ごと感を持つようにしましょう。そしてそれを先導するのは我々制作者側です!!
WSSクラスで全てが学べる

「WSSクラス」はWeb制作に特化した営業を全て学ぶことができるコミュニティ型スクールです。
今回解説したヒアリングも、講座の中に入っていますし、ロールプレイングの場もあります。

詳しくは以下の「WSSクラスの内容と評判・口コミを徹底検証」で紹介していますので、ヒアリング含め専門的にWeb制作営業を学びたい方は是非。
適切なヒアリングで事故を防ごう!

今回は「Web制作のヒアリング項目を、実際に私が案件で使っている雛形を元に解説」してきました。
ヒアリングはロールプレイングが大切なので、今回紹介した項目を自分なりにどうクライアントに説明するか、どう制作に落としていくがが大事になってきます。
他にも、Web制作の実案件の進めかたをまとめた記事を置いておくので、実案件の進み方に不安がある人は、以下の「Web制作実案件の進め方・流れ」もおすすめです!!
皆さんのWeb制作の実案件の不安が減るように、引き続きこのブログではWeb制作お役立ち情報を発信していきます!
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