最近このようなポストが話題になっていました。今後のWeb制作の将来について考えさせる素晴らしいポストだと思うので、是非見てほしいです。
一応個人名を出すのもどうかと思ったので、モザイクをかけています。
【素朴な疑問】STUDIOを先に学んでしまった者からすると、WordPressでWebサイトを制作するメリットがあまり分からない、、、 WordPress・プラグイン・phpの定期的なアップデートが必要(他にもアプデ必要なものあったら教えてください)、
サーバーの契約も必要、コーディングに工数がかかってしまうし、お客さん側で静的な部分の変更もできない。(つまりWeb事業者からすれば、そこの保守管理がサブスクのサービスになるのは分かる)
逆にSTUDIOのデメリットは、会員登録・予約・ECなどの機能は持たせられないことで、リスクとしては、(絶対ないけど)万が一、サービスが終了してしまうとかなったときに、データを取り出せない可能性があることかな?
どなたか知見のある親切な方いらっしゃいましたら、WordPressでサイトを制作することのメリット教えていただきたいです
【経緯】 現行WordPressのサイト(バージョン4とか5)を、デザインも少し古いしSTUDIOでリニューアルしましょう!っていう提案で持って行くか迷っております
WordPressについて色々調べてた中で、「アップデートされてないじゃん、、、これでアップデートしてサイト見れなくなったりしたらどうすればいいんや、、、」という気持ちになってしまいました。
要約すると、
WordPressでサイト作るのがデフォルトみたいになってるけど、STUDIOで良くない…?
というすごく良い問題提起になっていて、読んでいて
あ〜なるほど確かになぁ、分かるわぁ〜
と思う部分もある一方、WordPressとSTUDIOは適切な使い分けができないと、お客さんに迷惑をかける可能性も高いかなと思ったので、
今回は、Webフリーランスとして6年以上活動してきて、数百の案件に携わってきた経験から、「WordPressとSTUDIOを徹底比較」してみようと思います。
この記事を書いたのは
しょーご(@samurabrass)
当ブログ「しょーごログ」の運営者。2018年からWeb制作・フロントエンドエンジニアとして主にWordPressでのサイト制作やシステム開発のフロントエンドを担当。同時にブログとYouTubeで情報発信を行っている。駆け出しエンジニアのコーディング課題添削も行い、スクール講師を4年以上している経験を活かした分かりやすい記事制作を心がけている。
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コーディングに自身をつけるにはプロからのレビューを貰うのが必須なため、制作会社も利用するレビューツールで添削をしています。
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ブログのサムネは鮮やかなのにYouTubeサムネは俗な感じがしますが…笑
良いテンションで話せたかと思います。
この投稿への私なりのアンサー
元投稿の要点に関して、私の考えをお話しようかなと思います。
WordPressにはPHPやプラグインのアップデートが必要
これは地味に大変ですよね笑
以前保守運用の方法をブログ記事にしたんですが、Webサイトを作った人は、原則その後の保守運用まで責任を持つべきだと私は考えてます。
なぜなら、納品先が非IT技術者で保守を受持たない場合、高確率でサイト受け渡し後にアプデが行われないからです。
あるあるですが、一年後とかにサイトを見てみると、ドメイン・サーバーの契約更新忘れでサイトが消えていることがあります。
そういった、作って終わったWordPressサイトが世界中にはゴロゴロ転がっていてる状況です。
WordPressのセキュリティプラグイン「SiteGuard」を出している企業の2020年レポートを見てほしんですが、
攻撃の2/3は「plugins」「themes」に行われていることが分かります。
STUDIOのようなプラットフォームに乗っかれば、こういった悩みから開放されるのは魅力的ですよね。
サーバーの契約が必要だし、コーディングが必要だし、お客さんが変更できない
これも面倒に感じる部分ですよね。
まずサーバーの契約を原則お客様にしてもらうわけですが、ここのコミュニケーションが難しいことはありますよね。
ただ、STUDIOの料金は最近上昇傾向にある気がしていて、一番使われやすいCMSプランだと、月額2,480円になってますよね。最近まで1,980円だったと思います。
WordPressの場合、サーバー代は月額1,000円を切ることも多いので、ここのコスト差は小規模事業者ほど大きく感じるかなと思います。
ちなみに、ドメイン・サーバーを契約する際は、マニュアルを作って渡したり、画面共有してもうその場で一緒に進めることが私は多いですかね。
STUDIOだったら、STUDIO契約すればドメインもサーバーもついてくるので、めんどくさい契約関連はだいぶショートカットできます。
あと、お客さんがサイトを変更できない点に関しては、できたとしてもメリット・デメリットが分かれるかなと思います。
最近聞いた悲劇だと、
サイト自由に変更できるって聞いたから変更してたら、サイトが壊れちゃいました!!直してください!
あと、もっとリッチにしたいんですけど、どうすればいいですか!
という地獄みたいな話がありますね。相手の期待値を上げすぎたのもあると思いますが。
変更できるのが必ずしもいいとは限らないケースはあると思います。
また、WordPressは最近ブロック化してきていたり、予め更新ポイントが分かっていたら、そもそもカスタムフィールドでも対応できるので、
マニュアルを渡せばお客さんでも更新できなくはない印象ですかね。
(絶対ないけど)万が一、サービスが終了してしまうとかなったときに、データを取り出せない可能性
「絶対ないけど」という部分に関しては、個人的には「本当だろうか?」とは思います。
一応STUDIOでも自動バックアップ機能があって、例えばCMSプランで30日前の分までデータは保存されてます。
ただ、おそらくCMSのデータエクスポートはできかったと思うので、STUDIOが倒産しそうになった時どうなるかは怖いかなと思います。
あと、取り出せたとしても、WordPressとかにデータを移管するのは骨が折れそうです。
WordPressサイトの場合は、基本的に自動バックアップを取るようなプラグインを入れることが多いので、バックアップがあればレンタルサーバーが終わっても、すぐ次のサーバーで復元できます。
ちなみに私の場合は、バックアップデータは自動でGoogle Driveに入れるようにしています。
同じレンタルサーバーに入れておくと、そのレンサバが終わった時にサイトと道連れになるからですね^^;
WordPressとSTUDIOの使い分け方が重要
WordPressを長年使っている人はどうしてもWordPressに寄った意見になってしまうし、
STUDIOを愛用している人からしたら、STUDIOを推したくなると思うんですが、
個人的には両方に理解があって、案件やクライアントの性質を踏まえて適切な方を選択できることが重要だと思ってるので、
こういうときはWordPress、こういうときはSTUDIOを自分なら使うかな
という私なりの勘所をお話しようかと思います。
WordPressよりSTUDIOが良い場合
- 保守・管理をこちらで巻き取らないし、お客さんもやりたくない
- 公開まで素早くいきたい
- 継続費用より、初期費用を抑えたい
- テンプレでいいから、それなりに整ったページがほしい
- 複雑なCMS機能はいらない
- ECや会員登録、予約機能などはつけない
- 自社サイトで、仕様をSTUDIOでできる範囲に自分で自由にコントロールできる
こういった条件が揃った場合は、STUDIOで作るのが良いかなと判断します。
最近のスタートアップだと、NotionをヘッドレスCMSにしてSTUDIOのコンテンツ管理をしていたりするようなので、
そういう知見があるチームが開発・運用し続ける場合は、STUDIOでできる幅も広がるのかなと思います。
めんどくさい保守はしたくない、ページ階層やカテゴリーが複雑じゃない、テクニカルSEOで細かい調整もしなくていい、とにかく手軽におしゃれなページが欲しくて、月額2,480円も安いじゃん
こう自分もお客さんも思えるなら、STUDIOは良い選択肢だと思います。
個人事業をされてて、初期費用を抑えたい方とかに特におすすめしやすいですかね。
STUDIOよりWordPressが良い場合
- 保守・運用体制がある、もしくは自分で巻き取れる
- ページ構成やカテゴリーが複数階層あり、複雑
- SEO最適化させたい
- ECや会員登録、予約機能などつけたい
- オウンドメディアをやりたい
- 長く運営していきたい
こういう場合はWordPressサイトを考えるかと思います。
WordPressが便利なのは、多種多様なプラグインでサイトを高機能にカスタマイズできるし、Google上にカスタマイズの情報も多様にあることなので、
本格的にWebサイトを活用するのであれば、WordPress一択になるのかなと思います。
余談:プラットフォームにデータを置くことについて
ここからは個人的な思いが強くなりますが、データをエクスポートできないプラットフォームに全データを置くのは、ちょっと怖いなと思ってしまいますかね。
多分皆さんも御存知の通り、2023年12月あたりに、STUDIOで上限PV数を超えたらサイトが自動で非公開になるような仕様に一時期なりそうになって、
結果的には反対の声が大きくて、上限を超えたら従量課金という形に収まりましたが、
もし仮に、自分のブログ「しょーごログ」をSTUDIOでやるか、と言われたら、私はやらないですね。
もちろんWordPressサイトを運営していて、マルウェア感染してブログが消えた友人もいるので、WordPressだから安心ってことは全くないんですし、
STUDIOならまずマルウェア感染の恐れは無いので、その点安心ではあるんですが、
自分で本気で運営しているブログ・メディアって、墓場まで持っていく勢いで運用していて、それまでSTUDIOというサービスが果たして存在しているのか、
あと、サイトが巨大になればなるほど、他のプラットフォームに移行するのはしんどくなってくるので、それを考えると、本格的な運用をするほどWordPressなのかなとは思いました。
おわりに
私自身が長年WordPressでサイト制作したり運用しているので、どちらかと言うとWordPress寄りの意見になってしまったかもしれないですが、
今回一番伝えたかったのは、
食わず嫌いをせずに両方触ってみて、お客さんに本当に必要な「箱」は何なのか判断し、提供できる
これが理想の状態で、ここを目指したいよね、という話になります。
今後WordPressはブロックテーマが標準になっていきますし、STUDIOなどNoCodeツールも日々進化している、まさに過渡期だからこそ、
色々考えなければならないということで、なかなか大変ですね^^;
それでは。
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- Figma,Photoshopデザインからのコーディング
- サーバーアップロードでサイト公開
- プロによる最大3回の表示確認特典
- レビュー返しは爆速
- 2024年にデザイン刷新!被らないポートフォリオ
「初級編」は初めてデザインからコーディングする方向け
「中級編」はJavaScriptやjQueryの練習
「上級編」はWordPressの実案件を模擬体験できるレベル感にしています。
中級者の方には高難易度課題を詰め合わせた「即戦力セット」も出しています。
全課題で「実務レベルの、プロの厳しいレビュー」を受けられるようにしています。
また、2024年には随時デザインの刷新をしており、完全リニューアル!!
他者と差をつけられるポートフォリオが準備できます!
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コーディングは書籍だけではなかなか実力がつかないので、実務レベルのレビューを受けて自身をつけたい人は是非挑戦してみてください!
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