これを執筆している2023年8月時点で、駆け出しフリーランスを狙った詐欺が発生しているようです。
詳細は以下のツイートに全てまとまってます。
ここでは、詐欺案件を避けるために、以下のような点がシェアされています。
①契約日から納期までが極端に短い契約については注意する
②契約書の内容をよく確認する
③委託者に契約書の文言修正を依頼してみる
④万が一相手から損害の賠償を請求されても、焦って支払わない
⑤支払ってしまった場合
https://twitter.com/hatushiba_ken/status/1691406883842932736
Twitter,SNSで案件を獲得すること自体は、なんの問題もありません。
私自身もTwitterやfacebook経由で何度も案件を受注してきました。
私が今回この記事で伝えたい要点は以下です。
契約書を巻かないことで、どんな怖いことになってしまうのかを知る
今回この記事を執筆しているのは、今後も常態的に発生しうるWeb制作関連の詐欺だと思い、このまま初芝さんの投稿が過去に流れていくより、記事で明確に注意喚起として残して、未来の犠牲者を減らしたいとの思いからです。
このサイトは、これからWeb制作を仕事にしたいと思っている人が多数見ているので、ある程度影響力があるはずです。
ちなみに、Web制作の業務委託契約書の中身、作りかたについては以下の記事で詳しく述べています。
今回の記事では、契約書の具体的中身よりかは
- 契約書を巻かないことでどう恐ろしいことが起こるのか
- クライアントとトラブルにならない”ある行動”をせよ
- 超緊急の案件は基本避けるべし(ろくなことがない)
これを解説します。
❶契約書を巻かないことで起こりうるトラブル一覧
これまでフリーランスを6年やってきて、契約書が無いとどんな恐ろしいことが起こりうるのか、それにどう契約で対応するのか、ぱっと思いついたものが以下です。
- 修正回数に上限がないため、無限の無償デザイン修正が発生→契約で修正回数を決めておくべきだった
- 納品後の修正を無償対応→契約で検収後は追加工数分を請求の記述を入れるべきだった
- 納品後数年経った後のバグで無償の修正要請→契約で契約不適合責任を明記すべきだった
- コーディングだけかと思ったら、サイト公開やGA,サチコの連携、サイトマップ送信まで業務範囲だった→作業範囲を明確化すべきだった
- IEで崩れてる!今すぐ直して!と言われた→ブラウザ要件を決めておくべきだった
うわ〜こんなんいつか自分も遭遇しそう…
要件定義や自分の作業範囲を作業前にちゃんと確認する必要がありますね。
❷クライアントと一度は話すこと!!
案件開始前にクライアントと一度も話さない人がいますが、私は「一度はオンラインでクライアントと直に要件を聞いたり質問する機会」を設けるべきだと思っています。
これと契約書がどう関係するんですか?
不利な条項が書いてあったとしても、契約書関連の交渉がしやすくなるんですよ。
あと単純に案件が円滑に進みやすくなるので、詳しく解説していきますね。
顔も声も知らない相手と、知ってる相手への対応の差
Web制作の請負案件は、常駐と違って基本的にslackやchatwork、gmailなどテキスト中心のコミュニケーションが一番多くなるかと思います。
実はこれの弊害がいくつかあります。
- 相手に質問しにくくなる
- 人柄が分からず、冷たい感じになりやすい
これまでの経験上、一回でも顔を合わせたことがある人にはかなり質問がしやすくなります。
実案件ではクライアントと確認する場面が多くありますが、それが圧倒的にしやすくなりますね。
またテキストだけだと相手が冷たい人間に見えやすいです。
特に!や🙇♂、こういった絵文字など感情が伝わりやすいものを使わない人が多いので、余計に質問しにくくなったり。
ずっと機械的なテキストを送る方や、高圧的な文章の方がいたりして、そういうときは大抵直に話したことが無い時でした。
契約書の条項は相手も理解していないことがある
契約書が相手から来た時に、こちらに不利になるような条項があるときがあります。
しかし、契約書の内容を深く理解せずに使っている企業もあったりして、交渉してくれる場合も結構あります。
交渉が苦手な方が多いので、そのために初回で顔を合わせて話しておくことが大切なのです。
❸超緊急の案件は基本避けよう
これは引用元ツイートにも書かれていますが、超緊急の案件はトラブルになる可能性が非常に高く、おすすめしません。
- 深夜まで追い込まれて作業する心理的プレッシャーがでかい
- その割に、単価が安い
- トラブルになりやすく、契約書を巻く余裕も無く、損害賠償リスクはある
- つまり、いいとこなし
初案件獲得のためだし、挑戦が大事って聞いたので!!
このマインドは素晴らしいのですが、「納期が当日中」のような超短期案件は得られるメリットの割にデメリットが大きすぎるので、私は進めませんかね…
100歩ゆずって知り合いからなら分かりますが、どこの馬の骨ともしれぬ相手から受注するのはちょっと…って感じです。
特に駆け出しの方は「下請けの下請け」みたいな末端の案件を行う機会がどうしても多くなってしまいますが、下請けの最下層は短納期&低単価になりやすい構図なので、
単価よりも、納期の余裕を優先
こう考えたほうが無難かと思います。
自分を守るために、まずは知ろう
この記事で解説したことは以下です。
- 契約書を巻かないことでどう恐ろしいことが起こるのか
- クライアントとトラブルにならない”ある行動”をせよ
- 超緊急の案件は基本避けるべし(ろくなことがない)
Web制作の業務委託契約書の中身、作りかたについては以下の記事で詳しく述べていますので、自分を守るために、Web制作の契約書について学んでおきましょう。
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