こんにちは、しょーごです。
Web制作を学んでいる方の多くは案件獲得をして「web制作で食べていけるようになりたい!」という方が多いと思います。
年々そういった方は増えている印象です。
それに呼応して「Web制作で私が案件を受注したノウハウを大公開!」みたいなコンテンツが今ではたくさんあります。
しかしみなさん、「実際に案件を発注する側」は営業をかけてきたり、案件に応募者してきた人のどこを見ているか知っていますか?
とにかく日々様々な「発注者側の意見」が集まってくるので、今回はそれを圧縮してお伝えします。
発注者がどのようなことを重視して営業をかけてくるフリーランスを選別しているかわかるようになるので、案件獲得確率が上がる。
この記事を書いたのは
しょーご(@samurabrass)
当ブログ「しょーごログ」の運営者。2018年からWeb制作・フロントエンドエンジニアとして主にWordPressでのサイト制作やシステム開発のフロントエンドを担当。同時にブログとYouTubeで情報発信を行っている。駆け出しエンジニアのコーディング課題添削も行い、スクール講師を4年以上している経験を活かした分かりやすい記事制作を心がけている。
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案件獲得は二種類の経路がある
それぞれで発注者が見るポイントが変わる
発注者がどこを見るかというのは、どのように案件を獲得するのかによって変わってきます。
- 自分から営業をかけて案件を獲得していく場合
- 発注者から案件の話が来る場合
また、この2つの経路の中でもまた発注者の種類によって複数種類存在しますので、それぞれどういった所を発注者は見ていくのかを解説していきます。
今から解説していくのは全体を通して前半ほど発注者に厳しく見られていて案件獲得難易度は高く、後半ほど難易度は下がっていきますので
そこも合わせて見てもらえればと思います。
自分で営業をかけていく場合
❶クラウドソーシングなどの案件公募式の場合
実は以前クラウドソーシングの営業法について解説しているのですが、
ここから一年半経っても、いまでも同じようなことが見られていると思います。
上から重要順に並べてみます。
- 提案スピード
- 提案文
- 価格
- スキル
- 対応時間
重要度順に並べましたが、全部重要です笑
提案スピード
これはクラウドソーシングなど公募案件特有ですが、来た提案のぶっちゃけ最初の10件以降って、なかなか目を通せなかったりします。
仮に選別に時間があっても、最初の方にいい感じの人がいれば「この人にしようかな」と内心決めていたりします。
なので、提案スピードが早いほど営業文も読んでもらえますし、先があります。
逆に提案スピードが遅いと営業文が最悪読まれないこともありますし、ポートフォリオの精査も粗雑になっていく傾向があります。
提案文
提案文に関しては
依頼側の要望に対して、どのように解決してくのか
これをある程度丁寧に書いてくれると、「経験があるのでできます!」とだけ書かれるよりも、安心感があります。
文章をコピペしていると抜けがちなので、コピペ営業している人は気をつけたほうがいいですね。
価格
クラウドソーシング系はもともと予算が少ないクライアントが多いので、価格に関しては厳しくみる傾向にあります。
私の周りでも、案件を獲得した人が「どうして自分を選んだのですか?」とクライアントに聞くと「一番安かったから」と言われたという人が一定数います。
価格を下げまくって仕事を取るのはあまり推奨できないのですが、初案件獲得で実績づくりのためにあえて一時的に行う場合は、手段としてはありだと思います。
スキル(ポートフォリオ)
スキル感はポートフォリオを見る形になります。
以前「Web制作で同じような量産型ポートフォリオだらけで見飽きた件について、どうすればよいのか」という記事にも書いたとおり、
ちゃんと評価されるポートフォリオであることが前提になります。
このレベルのポートフォリオを提出できてる人が非常に少ないので、逆にチャンスとも言えますが、
優れたポートフォリオを持っていても、提案スピードが遅いと全然見られないので、クライドソーシングにおいてはこの順番にさせていただきました。
対応時間
前者4つに比べると優先度は落ちますが、それでも作業時間は見ています。
特に「副業ワーカー」の場合は、「一日の稼働時間4時間」とかだと、緊急性のある案件は厳しいかもしれません。
条件として「日中連絡の取れる方」と条件指定しているクライアントもいるぐらいなので、
平日時間が取れない方は「土日は一日中稼働可能なので、そこで調整する」旨も伝えておいたほうがいいかなと思います。
というわけで、この5つをクラウドソーシングでは見られていることになります。
- 提案スピード
- 提案文
- 価格
- スキル
- 対応時間
❷制作会社、個人事業主などへの営業の場合
ちょっと用語の整理をしておきます。
- 制作会社:主に企業のWebサイトを受託制作している会社
- 個人事業主:いわゆる「Web制作系フリーランス」で私も個人事業主です。
- パートナー契約:例えば制作会社などが案件に手がつけられない際に提携している「制作パートナー」に外注して作ってもらうみたいな。下請けとも言う。
「個人に営業をかけることなんてあるの?」と思われるでしょうが、ネット上で制作会社を探すと、実は個人事業主だったりすることがよくあります。
なので、すでに営業をかけている人は恐らく個人にも営業メールを送っていると思います。
私の友人のフリーランスディレクターも結構駆け出しからメールを貰っています。
- 営業文
- スキル
- 場所
営業文
最近は駆け出しの方が増えたのに伴って、コピペ営業文が大量に届く会社・個人が増えています。
そのせいか一部の担当者からは「またこれか」と思われているのが現実です。
皆さんの中で「営業メール出したのに返信が来ない」という方がいたら、呆れられている可能性があります。
一番最悪なのは、コピペのせいで会社の名前が間違っている場合ですね。
会社によっては「ブラックリスト」を作っているのですが、そこに名前を入れているという話を知り合いから聞いたことがあります。
しかし、営業文の中に「相手企業をしっかり調べた形跡」があると、返信をくれる確率は高まります。
例えば「相手企業の過去プロフェクトに言及して、どこに惹かれたか」などですね。
実際相手の企業についてしっかり調べるというのはかなり労力がかかるのですが、
だからこそ、差別化になるのです。
他にもポイントは無数にあるのですが、営業文に関してはかなり詳しくnoteの方に書いているので、詳しくはそちらを見てみて下さい。
とりあえず「相手企業をしっかり調べた形跡」が一番大事な要素かなと思います。返信率が上がります。
スキル(ポートフォリオ)
以前の「Web制作で同じような量産型ポートフォリオだらけで見飽きた件について、どうすればよいのか」でも解説しましたが、
最近似たようなポートフォリオばかりで、営業を受ける側はうんざりしていると言う話をよく聞きます。
そこで私の周りの制作会社・フリーランスの方が「欲しい」と言うのは、以下大抵2つです。
- 即戦力レベルのポートフォリオ
- オリジナルサイト
それぞれ具体的にどのようなものかは以前の記事を見ていただければと思いますが、これが揃っている人は駆け出しが増えた昨今でも
安定して案件を獲得できています。
少なくとも「100件営業メールを送っても、5件しか返信が来なかった」ということにはならないはずです。
個人的には、今から案件獲得活動をされる人は
しょぼいポートフォリオで粘るより、良質なものを揃えてから案件獲得活動を始めたほうが絶対楽だ
と思っています。そのほうが「営業をされる側」「営業をかける側」お互いWin-Winにもなると思いますしね。
場所
会社や個人と「パートナー契約」を結ぶ際に「直接会える距離か」というのは、意外に気にされることが多いです。
何かあった際に近くに作業者がいるというのは、やはり安心感があるのかなと思います。
なんか古い感じはしますが笑
今はコロナ禍で多少変わっていると思いますが、地方の制作会社だと距離感を気にしたりする傾向があります。
❸事業会社や個人商店など非技術系会社の場合【直案件】
事業会社:自分で事業を行っている会社。Web制作会社やフリーランスも「Webサイトを作る受託がメイン事業の事業会社」と言えるが、ここでは自社商品などを販売している会社を指します。
ここでのポイントは「非技術者に営業をかけている」という点です。
これまではある程度技術に関して知識がある層に営業をかけていました。
しかし今回は制作業以外に事業を持っている人に営業をかけるので、これまでとは見られるポイントが変わってきます。
- 提案文
- 価格
提案文
これまでのクラウドソーシングやWeb制作会社などの場合は、「すでに案件が存在しているのが前提」でしたが、
自分で直接営業をかける場合は「相手に必要性を感じてもらう」ところから始めなければなりません。
なので、「貴社の場合はwebを活用する際に〜という施策をサイトに入れることで成果を伸ばせるかもしれません」といった提案を行うのが一番重要です。
結局事業者側が一番気にするのは
「サイトを作ることでどう売上に貢献するのか、もしくはリニューアルや改修でどうプラスになるのか」ということです。
なのにいきなり
サイト作りませんか?
といっても、基本めちゃ怪しまれるわけです笑
これは「営業メール」でも「実際に会ってコミュニケーション」する際でもどちらもです。
特に実際に会って話をする際は、売り込むのではなく相手とコミュニケーションを取る中で、相手がもし困っていることがあれば
とさりげなく言ってあげるぐらいの距離感が重要です。
相手から案件の話が来る場合
❶人からの紹介【仕事仲間など】
紹介にも2パターンあるので、それぞれ解説します。
技術者が技術者に紹介する場合
まさに画像の通りなのですが、例えば私を例にすると、以前デザイナーを探していたことがあり、その際に2人の友人フリーランスに
と聞いた際に
あー前デザイン頼んでたBさんめっちゃいいっすよ、おすすめです。スピードえぐいくらい早かったっすからね。作ってもらってのはこんな感じので〜
となり、それを聞いていたもう片方のフリーランスも
へーいいじゃん、ちょうどLPデザイン入りそうなんだけど、その人に頼んでみようかな〜
となり、結局我々3人とも、そのデザイナーさんにデザインをお願いしたという経緯がありました。
その方は駆け出しデザイナーの方だったんですが、私の友人フリーランスがおすすめするのだから大丈夫だろうと、ほとんどポートフォリオも見ていなかったですし、
見積り依頼も出しましたが、ある程度高額でもOKを出す気でいました。
全く何も見ていないわけではないのですが、強いて言えば2つあるかなと思います。
費用感
一応その人がどれぐらいの価格で作業してくれるのかは事前に紹介してくれた人に確認はしておきます。
自分のビジネスの場合ならいいですが、例えば制作会社案件のデザインを外注するとなると、予算が限られているので見積もりが予算オーバーだと、より安い人を探す必要が出てきます。
対応時間、納期
紹介されるような人はベテランよりも「忙しくなりはじめたフリーランス」の方が多くなる傾向にあります。
なぜなら
- 価格が安い
- クオリティが高い
という条件が揃っているからです。
ただそのせいで、すでに他の案件で埋まっていたりして多忙なので、
「どれぐらいの期間でできそうか」は気にするようにしています。
非技術者が非技術者に紹介する場合
費用感
非技術者なので、相場の価格などはほとんど知らない方が多いです。
なので、紹介をしてくれる人に「いくらぐらいで作れそうか」というのは結構詳しく聞く傾向にあります。
特に、「営業マン」や「バーのマスター」みたいな、いろんな人と接点がある人に「自分の制作プラン表」みたなのを渡して案件を紹介いただいたら「制作費の20%をキックバック」みたいにして
能動的に活動してもらってる人もいます。
これを「営業パートナー」と読んだりしますね。
コミュニケーション
実際あまり知らない人に自分のサイトをおまかせすることになるので、当然「その人がちゃんとした人かどうか」という不安感はあります。
まして法人でなく個人なので、不信感もあるでしょう。
なので、紹介してくれる人に対して「実際その人の仕事ぶりはどうだったか」というのはよく確認するようです。
「案件の最終的な満足度はほとんどコミュニケーションで決まる」ともいわれるので、紹介をする人が自身を持って紹介できるよに、普段から丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。
❷技術発信をしている人を純粋想起する場合
純粋想起:そのワードを聞いたときに自然と思い起こす物。例えば「スマートフォンと聞いて思い浮かぶブランドはなんですか?」と聞いて「IPhone」というなども純粋想起
これは具体例がいくつかツイッターに存在するので、それを見たほうが早いかも知れません。
このような「制作物のスクショ」というのは読み手にもわかりやすくインパクトがあっていいですね。
この場合だったら、「Snow Monkeyだったらたくまさんにお願いしよう」となると思います。
リプでも「お仕事お願いします」というのが来てたりしててすごいですね。
これは私のツイートですが、これがきっかけで
しょーごさん以前Nuxt勉強してましたよね?案件あるんですけど、相談できますかね?
というお話をいただくことができ、貴重な経験を積むことができました。
見ることない→自分が直接見ていて、すでに信頼があるから
強いて言えば、「納期」「費用感」を見るかなと思います。
その人が忙しそうでこちらの納期と合わなかったり、費用感が合わない場合は他のかたを探すことになると思います。
ただ結構頼む気でお願いしているので、多少条件面は相手に寄り添うかなと思います。
フォロワー数は少なくていいが、タグ使うとインプレッションは伸ばせる
ここまでで
と思われると思いますが、そんなことなくて、タグを使えばOKです。
昨今は「#駆け出しエンジニアと繋がりたい」「#今日の積み上げ」などのタグがTwitterでよく使われてますよね。
実はあれの拡散力ってめちゃめちゃすごくて、だから詐欺っぽい人も使うのですが、逆に前線でバリバリ働いてる人にも意外に届いてたりするんですね。
事実私の周りのフリーランスや企業も、結構ツイッター経由でも案件頼んでますし、フォロワー数はそこまで見ていません。
具体的なポイント
では、ここまで見たようなTwitterをポートフォリオとして活用するにはどのようにすればいいかと言うと、以下のツイートが参考になるかなと思います。
逆にアンチパターンとして、ネガティブなこと、例えば案件の愚痴とか、政治的ツイートはあまりしないほうがいいかなと思います。
案件でコミュニケーション上のトラブルを起こすリスクを彷彿とさせるからです。
私も案件を頼む際は事前にその人のツイートはよく見るようにしています。過去ツイートを見て頼もうとしてたものも辞めてしまったことがあるので、注意したいですね!
❸継続案件の場合
シンプルにみることないです。
むしろこちらの本音としては請けてほしいので、譲歩もできます。
代わりの人選って意外にないので、断られると厳しいこと多いんですよね(私が人脈ないだけ?)
立場は完全に「発注者<受注者」なので、価格交渉もできたりします。
クラウドソーシングなどとは対極かなと思います。
どうやって継続案件を取るか
結論「お客さんの想定している120%の仕事をし続ける」これだけで継続案件は来続けます。
以下のYouTube動画でもここは解説しています。
またこれまで述べた「紹介」なども「お客さんの想定している120%の仕事をし続け」ていれば、どんどん紹介でも仕事が入るようになります。
売れっ子フリーランスを見ていると、だいたいこのパターンになっているのがわかります。
なので、この記事を見てくれた方には「目の前の仕事を全力で、お客さんも驚くような仕事ぶり」でこなしてほしいと思います。
まとめると
こちらから営業をかけるほうが厳しく見られるが、向こうから依頼が来る方がゆるく見られているということです。
つまりどうすればよいか
長期的に「自然と案件の話が来るようにしていく」のがフリーランスとして長く続けていく、基本方針かなと思います。
- まずは初案件まではしっかりしたポートフォリオと営業文などを用意し、営業の確率を高める
- 案件を受注したら誠心誠意取り組み満足度を上げる
- 取り組みつつ学びを発信
- 噂や認知が広まり、「紹介」「純粋想起」「継続」で自然と案件依頼が途絶えなくなる
3年ぐらいのフリーランスほとんどこれ
私はフリーランス歴3年ですが、周りでまだ生き残っている人はみんなこんな感じですね。まだ新規営業に苦心しているひとはほとんどいないです。
だからこそ長く続けてられるのだと思います。
そして、そういったフリーランスは結構作業者を探してたりするので、駆け出しの方は頑張ってまずはスキルを磨いて、そして正しくアピールしてほしいかなと思います。
頑張っていきましょう!💪
評価されるポートフォリオを作る
制作会社営業を学ぶ
HTML初心者からWordPress実案件レベルまでのコーディング演習課題を「専用ページ」にて公開しています。
- Figma,Photoshopデザインからのコーディング
- サーバーアップロードでサイト公開
- プロによる最大3回の表示確認特典
- レビュー返しは爆速
- 2024年にデザイン刷新!被らないポートフォリオ
「初級編」は初めてデザインからコーディングする方向け
「中級編」はJavaScriptやjQueryの練習
「上級編」はWordPressの実案件を模擬体験できるレベル感にしています。
中級者の方には高難易度課題を詰め合わせた「即戦力セット」も出しています。
全課題で「実務レベルの、プロの厳しいレビュー」を受けられるようにしています。
また、2024年には随時デザインの刷新をしており、完全リニューアル!!
他者と差をつけられるポートフォリオが準備できます!
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コーディングは書籍だけではなかなか実力がつかないので、実務レベルのレビューを受けて自身をつけたい人は是非挑戦してみてください!
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